Apple Philosophy

ちょっとだけ時間的に余裕があるので、もうだいぶ世の中的に流行も落ち着きつつある、iOS Appを作ってみようかと思って、Objective-Cを書いてみている。ただ、言語そのものは、書き方の規則を覚えてしまえば、基本的にオブジェクト指向なのでそこまで抵抗感はない。XCode使いながらUIもかねて作っていく形がベースなので、どことなくFlashっぽい気もするけど、FlashよりもiPhoneなどのスマートデバイス独特の操作に関する世界観についてまだ肌感覚がなく、闇が深い感じがしているぐらいだろうか。

ただ、JavaだろうとPythonだろうとどのような言語にしても、ベストな書き方があろうともも、あまりUIというものが前提とされていない世界なので、なにか世界観に捕われるということは少ないんじゃないかと思う。でも、Jobが作り上げたApple帝国の世界観というのはユーザーがいかにわかりやすい体験をするのか、考えることなく使うことができるのか?ということに徹していることもあり、そういった世界観を共有しようとする試みが取られている。もちろん無視することも可能だが、バージョンアップされるごとにそのOSにあわせたデザイン設計・思想が改訂され、WWDCでそれなりのセッション数を割いてまで語られている。

Designing Intuitive User Experiences

この上記にリンクを貼ったWWDC2014のセッションを見ていて、非常にそういった世界観を感じることができる。Swipe to deleteという一つの事例をあげながら、Convention(習慣)を壊さないようにアプリを作っていくべきだということが語られている。UIやインタラクティブなものを作れるツールとして企業が提供していたものはAdobe Flashが最も思い浮かぶ。しかし、Adobeについては多くのクリエイタを抱えながらも、そういった指南までしていた記憶があまりない。Maxというイベントでも基本的にはツール、機能紹介で、たまにクリエイティブ関係者のひとが操作性について語ることがあったぐらいだろうか。

こういった地道な活動をしながらも、結局は作る開発者や企画者のさじ加減にゆだねられているし、またConvention自体が存在しない機能もありえる。セッションもこれだけに限らずまだたくさんあるようなので言語的な部分以外にも学ぶことは非常に多いけど、Apple Philosophy自体がどこまで考えられたものなのかも同時に知ることが出来るので、一度ぐらいはちゃんと触れた方がいいかなと感じる。その手の書物を読んでしまう方が知識としては早く手に入れられるが、身を以て体感するにはこれが一番よさそうだ。