つい先日のMIX09で発表されたSilverlight 3。H264とかキーワードが並ぶけど、個人的にはMacでも制作環境が用意されたことが気になった。
Eclipse Tools for Silverlight support for Macintosh
http://silverlight.net/GetStarted/silverlight3/default.aspx
個人的には歓迎なんだけど、このようなコードベースの環境をMacで用意したところで制作者側に普及すると思ったら大間違いだと思う。Flashがここまで普及したのはあくまでも最初が「アニメーションツール」だったからこそと僕は思ってるので。
それに、いまFlashでActionScriptをばりばり書いている人たちは、元々他のオブジェクト指向の言語で書いていたという人はそこまで多くない。むしろ、”ActionScriptで”覚えた人たちだ。それこそ中村勇吾氏とかの作り出すFlashの世界にあこがれて覚えた人が多いんだろうけど。別にC++とかをプログラムを専門にやってきた人たちではないから、.NETベースで簡単に開発できるとか言われても興味持たない。
Flashはアニメーションからちょっとプログラムができる人まで幅広く取り込んできた。Silverlightは起源からもやむを得ないんだけど、プログラムよりから出来てきたリッチコンテンツプラットフォーム。まだアニメーションよりの人たちを取り組めるほど幅広い仕組みにはほど遠い。
だからこそMacで制作できることをアピールするのならば、環境を用意したというだけではなく、アニメーションツールとして簡単に使えるという環境にしなきゃ制作者の人たちを取り込めないと思っている。
Microsoftはとりあえず製品を発表していろいろ他のプラットフォームのいいとこ取りしてシェアを拡大してくる”改善型”のビジネスのアプローチを取るのがもっとも得意。MacOSのGUIをパクってDOSから脱却してWindowsを普及したように、Flashからいいところをパクって.NETから脱却してくるのはある意味もっとも得意とするところだと思う。そういう意味では、ちょっと気が早いけどSilverlight 3の次のバージョンあたりが本当の本命なのかもしれない。
Flashがいままで以上に発達するためにも、Silverlightにはがんばって欲しい。競争相手がいない商品はろくでもない方向にしか発展しなくなるから。(結局、Flash擁護なエントリーになってしまった)